music/20120522
created 2012-05-22 modified 2013-10-05
金属アレルギーの試験中なう。
修理してエレキギターの練習を再開したころから、右手のミュートする部分と、小指・薬指の手あれ・かゆみがひどい、気がする。
Webで検索してみると、エレキギターの弦に用いられているニッケルは、アレルギーを起こしやすい金属なのだとか。
まさかねーとは思うのですが、20年前からの疑いを確認するために、アレルギーの有無を確認しようと、パッチテストを受けました。
なお私は子供の頃、アトピー性皮膚炎やってました。今アレルギーが分かっているのは、スギ、ダニ、シルク、ハウスダスト。
# | 今回のテスト対象 |
---|---|
1 | アルミニウム |
2 | コバルト |
3 | スズ |
4 | 鉄 |
5 | 白金 |
6 | パラジウム |
7 | マンガン |
8 | インジウム |
9 | イリジウム |
10 | 銀 |
11 | 重クロム酸カリウム |
12 | 硫酸クロム |
13 | ニッケル |
14 | 亜鉛 |
15 | 金 |
16 | 銅 |
17 | (ワセリン) |
誰かの参考になるかもしれないので、メモします。
汗で生じた金属イオンが体内に~という、原因の説明は、他のサイトに譲ります。
ただ、一つだけ。アレルギーの症状は「蓄積により許容量を越えることで出る」とのことなので、現状で症状がひどくないひとも、疑いがあるのならば、練習では手袋をする、樹脂コーティング弦を使う、ニッケル以外の(アコースティック用等の)弦もトライしてみる、など、対策をしておくに越したことはないと思います。
パッチテストについて
- 試験を受ける前72時間は、花粉症などアレルギーの薬を飲んじゃだめ。誤判定を避けるため。私はこれで1回失敗しました
- 塗り薬のステロイドとかはセーフらしい
- 確認は、48時間後と72時間後の2回。
- 試薬が流れてしまうことを避けるため、
- 2回目の確認が終わるまでお風呂に入れません。
- 2回目の確認が終わるまで汗をかかないように注意が必要。
私は16種類の金属+ワセリンに反応しないことのテストをいっぺんにやってもらうため、背中にペタペタとやってもらいました。
なんか貼って5分しないうちから背中が熱いんですが... 結果はどうなるでしょうか。
私は国民健康保険なので本人30%負担なのですが、検査の点数は341点、検査料金は 1,023円でした。その他、再診療210円を合わせ、本日の清算額は1,230円。円単位の端数がなぜ切られたかは不明。
一晩明けました。まだ24時間経ってないけど、背中めちゃくちゃ痒い。痒くなったり収まったりするけど、波が来てる時は結構な苦痛。
文字で表現すると
ぐぬぬ…ぅぉあーむふぅて感じ
よく考えたら、痒いかも知れないものをこんなにたくさん自らカラダに貼り付けてるわけで。気分的にはヒルの拷問に耐えるランボーを演じるシルベスタースタローンみたいなもんです。映画では、後半で怒りに燃えるランボーが暴れまわるのでしょうが、ワタシのコレにはそんな展開を期待する事もできず。
結果でました!
なんとニッケルはアレルギーなし。よかった!ような、でも結局今回も原因がわからずで悪かったような。
あと亜鉛に激しく反応して水泡ができていたそうで。
亜鉛アレルギーが発覚しました。
で、予備判定のときからニッケルは出ていなかったとのことで、調子にのっておとといあたりに手袋しないで練習しました。そして昨日やはり猛烈なかゆみと水泡が。テストも終わっていたし、速攻で薬飲みましたが…うーむ。原因はなんだろう…ギターではない、のかなぁ。
えーと、歯科治療の、詰め物、被せ物が原因で、口腔とは遠く離れた背中や、手の甲に湿疹が出ることもあるのだそうです。恐ろしや…
根本的にはアレルギー対象金属が含まれてる詰め物は、全部交換だそうで…幾らかかるんだろう(号泣
2013/10/5
「金属アレルギー」「ギター」で検索して来て下さった方がいたようなので、追記しておきます。
私は、「ニッケル」ではなく「亜鉛」のアレルギーがありました。
アコギの弦は、80/20ブロンズなどと言いますが、その80%側はブロンズ=銅で、20%は、メーカーによって亜鉛または錫なのだそうです。で、どうやら私はこの亜鉛に反応していた、ようです。
銅は、100%ではもろすぎて実用できないので、様々な割合で他の金属を混ぜて使うのだそうです。その中でも、8:2 の割合とするものを一般には「真鍮」とよび、加工のしやすさ等から、人気があるようです。
「フォスファーブロンズ」というのも銅合金の一種で、95%の銅と5%程度の他の物質(燐など)を混ぜた合金であり、日本語では リン青銅 と言うらしいです。
幸いにも私はニッケルに対するアレルギーがないため、現在はアコギにエレキ弦を張っています。
また、最近ギター弦は「樹脂でコーティングされている」ものが、安定姓などから好評を得ています。
ということで私は、エリクサーのエレキ弦を張っています。
エリクサーの発売元であるゴアという会社に、アレルギーの事情を説明して、エレキ弦の材質について、亜鉛が含まれていることはないか、質問したことがあります。たまたま良い人にあたったのかもですが、すごく誠実かつ調度良い完結さで回答してくれて、とても良い印象でした。
ゴアという会社は、「ゴアテックス」などの、一般にはテフロンと呼ばれるフッ素系の樹脂加工技術を持っているので、この技術の応用先としてギター弦に着目して、エリクサー弦を開発したとのことです。
それで、巻弦については、ニッケルと鉄の上にフッ素樹脂でコーティングしてあり、プレーン弦については鋼鉄(一般にピアノ線と呼ばれるそう)に、公開できない特殊加工をしているとのこと。そのため、亜鉛アレルギーがある私に関して、エレキ弦を使用しているなら、それは良い考えだと思いますとのことでした。
なお、エリクサーのプレーン弦については、アコギ弦とエレキ弦で、材質は全くおなじ、とのことでした。
ところで:アコギにエレキ弦を張るなら、サドル(=ブリッジの上の白い薄板で、弦が直接触れる部品)のオクターブ調整をしたほうが良いです、という話。
アコギ弦は、3弦が巻弦です。エレキ弦は、3弦がプレーン弦です。そのためだと私は思うのですが、アコギにエレキ弦を張ると、適切なオクターブ調整位置がかなり変わります。具体的には、3弦の弦長を長くする方向に、サドルを調整する必要が生じると思います。
オクターブ調整について、エレキギターだとネジで調整できるものが多いですが、ほとんどのアコギでは、「新しいサドルを買ってきて、望む形に削り出す」ことでオクターブ調整を行います。
そのやり方等は…長くなるので、また機会があれば書きたいです。
なお、サドルはプラスチック製のものが100円くらいで買えます。
高級素材で牛骨とかありますけど、アレルギーの視点では牛はいろんな人がアレルギー持ってるので、「アレルギー」「ギター弦」とかでジャンプして来て下さった方には、プラスチックのほうが安全ではないでしょうか。
マーチン系は薄く、ギブソン系はマーチンよりは厚みがあります。
長さもギターによってまちまちなので、自分のギターを持って行って楽器屋さんで探すとよいです。
私が今使っているギターのサドルは、ギブソン系と似たサイズでした。ギブソン系のサドルは厚みがある分、オクターブ調整できる幅が広いです。自分のような、アコギにエレキ弦を張るような使い方では、結構オクターブ調整位置が変わるので、自分のギターのサドルがギブソン系で助かりました。