flat7th

music/20120523

created 2012-05-23 modified 2012-05-24 

皮膚には、痒みを感じる専用のセンサーは存在せず、痛点に対する弱い刺激の事を「痒み」と認識しているのだ、と聞いた事があります。

つまり、「少しだけ痛い」と「痒い」は等価です。等価とは、交換しても意味が変わらないという事です。しかし本当でしょうか?実験してみましょう。


歌詞の表現で

君の事を想うと胸のここが少し痛いんだ
なんて言うのはアリですね。


歌詞表現を掘り下げるために、どこが、どのように、どれくらいなのか、と分析するのは有効です。

そこで先程の表現に手を加えてみましょう。

 君の事を想像すると右側の乳頭がピリっと痒いんだ

アレ?なんかオカシイ。
まぁ、文字で見ると不自然でも、歌にすると自然になる事もあります。

♪君のゥ事を想像するとぉ~右側のゥ乳頭がァーピリっとォ痒いんだ痒いンだー

当初とは全く別の表現になってしまいました。これを歌にしても、自分の思いを吐露する快感はあるでしょうが、周りの人の共感は得られないでしょう。

と言うことで、「表現空間とは、ちょっとの座標のズレで、その粒子の寿命が全く違ってしまう、とてもワイルドな空間である」という知見が得られました。