flat7th

music/20120829

created 2012-08-29 modified 2013-03-05 

アコースティックギターをペンタトニックのリフで


もとストロベリーフィールズの誰かさんが見てくれてるかな、とか思いながら書きます。
アコースティックギターをペンタトニックでジャカジャカとコードリフ風に弾く弾き方を覚えたよ、という話。


曲を作るとき、トライアドのダイアトニックコードを覚えたあとは、7th系の音でブルースに寄ってみたり、5弦ルートのE9のフォームのひとつ覚えでファンキーだぜと言ってみたりしていた。

ジャズの教本を読んで挫折したり。


なかなかそこから脱却しない。






ふとペンタトニックを見直してみたら、ちょっと拓けた。


アコギばっかり弾いてた身としては、エレキみたいなフォームを最初から全部は覚えられなくて、まず、123弦だけを覚えてみた。

Gmのペンタトニックで123弦だけを図にすると


これは5個のフォームを含んでいると考えてみる


これはコード名でいうと Gm7add11、もしくは Bb69 と考えて、Gmキーのトニックの小節をこれで適当にジャカジャカ弾いてみた。なかなかいい感じ。

もっと具体的に言うと、スティーリーダンの Do It Again の Aメロが、全部これで弾けるのです。

リンク備考
Do it AgainYouTube. Gmです
Do it Again - Steely DanYouTube. これはレコードよりキーが下がっててFmだね

で、Aメロが全部 Gm として、Bメロは
| Cm7(add11) Dm7(add11) | EbMaj7 F69 | Gm | Gm |
とかで弾けて。楽しいなー、と。

Aメロから書くとこんな感じかと。
[A]
| Gm | Gm | Gm | Gm |
| Gm | Gm | Gm | Gm |
| Gm | Gm | Gm | Gm |
| Gm | Gm | Gm | Gm |
[B]
| Cm7(add11) Dm7(add11) | EbMaj7 F69 | Gm | Gm |
| Cm7(add11) Dm7(add11) | EbMaj7 F69 | Gm | Gm |
| Gm | Gm | 
(ちょっと違うかもだけどアコギで楽しく弾けますよね、ってことで。)


つぎに、ある曲のアコギアレンジを考えるとき、わけもなくダイアトニックの7thにするのを控えて、極力6で作ってみようと思った。つまり、CM7, FM7, G7 ではなく、C6, F6, G6。でも 6 はギターでは抑え辛い。そこで C69, F69, G69 にすると、抑えるのがラクチン。

そんで、C69 = Am7add11 だったりして、上記のとおり、ジャカジャカとフィーリングで交換可能、っていうかコードリフみたいに弾ける、と。


次に、456弦も覚えてみた。
Gm (≒Bb)


これも5個のフォームと考えた。
Gm (≒Bb)



これだけで、ずいぶん「あーそうなのか」と、思ったことでした。

例えば、3フレットの6弦をルートとして Gm を弾く場合、
初心のときはなんとなく「3フレット5弦は弾いちゃいけない」気がしたものだけど、実はカーペンターズの曲やらドリカムの曲やらでたくさん出てくる "Bb" → "Bb/C" だとか "Bb/C" → "C" なんていう進行があって、そのコードってこれなのよね。弾いちゃいけないことなんか全然なくて、むしろ小洒落た音になる、と、思うようになった。(カーペンターズの曲を理論で解釈すると、多分、「ⅣのコードとⅤのコードで、ベースとウワモノのコード進行タイミングをずらすテクニック」なのだと思う)

10フレット4弦もそう。これ、最初のころに覚える「5弦ルートのm7のフォーム」が頭にあると、なんとなく「4弦は5thを弾かなくちゃ」って思ってしまうんだが、m7 は4th(=11th)弾いてもおかしくないんだわな。


次に、Gキーの3コードである C と D も同じように考えてみりゃいいのか、と思った。

Cm (≒Eb)


Dm (≒F)


ふむ。


この考え方をつかって、例えば12小節のブルースコード進行をコードリフ満載で弾くことができる。特にマイナーキーだとよくハマる。楽しい。
(質問されたので補足:例えば Gm のブルースやろうぜ、ってときに、Gm のところで Gm の複数の押え方で適当にフィーリングで弾く、Cm のところで Cm の複数の押え方、Dm のところで Dm の複数の押え方、てことです。1コードで複数フォームを使うってこと)

オイラはナガブチの弾き語りから入って、センスもなかったもんで、こういう弾き方をごく最近まで知らなかったことですよ。

で、先日のファ抜き、ファシ抜きの話も、実はこれとつながる訳です。



このページに書いてあるコードフォームを、ブルースっぽいコード進行で並べた、演奏例です。キーはBmです。へたくそですが、言いたいことのニュアンスが伝われば幸いです。
ファイル備考
121121_011450.mp3ファイル自体は他のページと重複してます



追記:
一画面に収まるように、再掲します。
Gm (≒Bb)

Cm (≒Eb)

Dm (≒F)



追記2:
「アコギ」「リフ」で検索して、ここへ来ていただけているようです…ということで

Cキーも描いてみました。(Cキー = 調性記号なし = Amキー)




Gキーです。(Gキー = # x 1 = Emキー)




Dキーです。(Dキー = # x 2 = Bmキー)




Aキーです。(Aキー = # x 3 = F#mキー)




#系ばかりでなくb系も練習しよう...
Fキーです。(Fキー = b x 1 = Dmキー)




Bbキーです。(Bbキー = b x 2 = Gmキー




Ebキーです。(Ebキー = b x 3 = Cmキー)