flat7th

music/20131017

created 2013-10-17 modified 2013-10-17 

こんばんは。只今、酔っ払っております。つれづれなるママに書いてみます。


私、いい歳して、結構、アニメーションを見ています。
アニメーションの中でも、海外よりは、日本のアニメーションを見ることが多いです。

その、アニメーションの製作者クレジットで、最近「色彩設計」という役職をよく見かけます。

私は、学生当時、美術の授業でクロッキーとかデッサンがすごく好きで得意だったのですが、
着彩がすごーーーーく苦手でした。
そのこともあって、色を適切に選べる方を、すごく尊敬します。


私思うんですが、「色彩設計」、すごく大事なんです。
色の付け方にもおそらく技術があって、「この部分をどんな色にするか」って、
大事なんだと思います。

作品全体で表現したい雰囲気があり、全体の中でのそのパートの位置づけがあり、
そこでどんな色を使うかで、印象がだいぶ変わるのだと思います。


こんな話を書くのも…最近考えることがありまして。

音楽で言うと、現代の音楽で、ドレミファソラシドの音から外れない音だけで
構成されている曲は、現代では「名曲」としては、ほとんど成立しません。
名曲には、基本メジャーキーの主音から見て、m6か、m3か、m7か、とにかく
黒鍵の音が必ず入ります。

どの黒鍵を使うか、あるいは、どの白鍵を「使わないか」が、
曲の雰囲気にものすごーく影響するように思うのです。

たとえば、アフリカンアメリカンをルーツとする曲、つまりブルースや、
ブルースを元にするロック音楽は、ドレミファソラシドのうち、
ファの音を極端に嫌います。(=曲中のフレーズにおいてファ(第4音)を
わざと避けていると思えるようなフレーズが、常套句としてとても多い)


でもファの音って、CキーでG7の7thの音であり、解決感を出すのに
とーっても大事な音なのです。

ファの音を「使うこと」、「使わないこと」が、そのパートの
雰囲気を決定するとっても大事な要素だと、私は考えています。

また、名曲と呼ばれるバラードには、たいていm6の音が入ります。


ドレミファソラシドの音の中で、それぞれの音の「重み」が違うなんて、
普通は思わないじゃないですか。でもあるんですよ。


そこから考えると、アニメーションや映画作品にも、そういう、
「重み」の違う色が、あると思うのですよ。

だから、「Aメロはなるべくファの音を使わないで構成して、Bメロでファを
多用することによって雰囲気を変えよう」みたいな感覚で、

「Aパートはメイン色・サブ色・補色をこれにして、Bパートではこれとこれにしよう」
「それによって、こんな雰囲気を演出しよう」など、シロートには考えが
及びもしないような技術が、「色彩設計」者の仕事にはあるように思うのです。


「色彩設計」という役職についての駄文でした。

@music